2013/10/20

ももクロ秋ツアー「GOUNN」@岡山市総合文化体育館 2013.10.18

そりゃあ俺がツアー遠征するなんて誰も思わないよな。まあ、これには事情があってな。もともと友人と、この時期に遊ぶ約束をしていたわけですよ。別件でね。そしたら何故か「岡山のチケット当たったけど行く?」とか言ってくれるもんだからうっかり「行きます行きます」と、これがまたたまたま仕事の都合上一番休みが取りやすい日だったこともあり。その別件の予定を翌日に入れることで一石二鳥というか、なんか違うな。とにかく、まあ楽しいことが二つに増えるってコトは倍楽しいわけじゃん?

 日産スタジアムで「音楽のライヴ」を期待していたのに「バラエティショー」を見せられてしまって大きな不満が残っていた(勿論間違っていたのは俺なのだけど)ので、ここで「コンサート」が見れるチャンスが貰えたのだから、折角だからやっぱり見ておきたい。行こうと決意した理由の一つとしてソレも大きかったんじゃないかな。

 つーワケで、当日昼前に友人と合流し岡山へ。岡山駅に着いたのは12時半くらいだっけな?当然のように周囲にはちらほらモノノフの姿。とりあえず昼飯、と入った蕎麦屋にもギャラパーが数名。うむうむ、当然と言えよう。宿に荷物だけ預かって貰い、シャトルバスのチケットを入手し、積極的に物販並ぶ予定もなかったのでコーヒーでも飲むことにする。結局会場に着いたのは17時過ぎくらいだっけな。ツイッターのフォロワー達には隠していたのだが到着後「重大発表」と称して遂にネタバラしをしたときのリアクションはここに纏めている。


 さて、会場入り。過去に行ったライヴと比べても圧倒的に小さいキャパで、友人が言うように「客一人一人が見える(視覚的に見えると言うより、存在が見えるというニュアンスかな)分、圧が高い」というのを実感する。なんか開演前に、明らかに雰囲気に押されている。なんか初めてライヴに来るような気分だ。不思議な感覚。
 場所的には2階席の通路真後ろ前列だったのだけど、前が壁になっていて足下が狭い。椅子も跳ね上げられないので踊るには厳しい場所。若干の不安。

 ライヴ本編は新曲「GOUNN」の世界観を強調したコンセプチュアルなもので、俺は見てないけど5th Dimensionツアーの延長線上にあるものだ。今回は既発曲でコンセプトを組んでいるのが違いか。とはいえ、俺は歌詞を覚えていないのでその辺はあまり気にせず通常通りの楽しみ方を決め込む。

 NHK特集かよ、というようなオープニングSE(ツアーサントラにも収録の永井ルイ作品)に乗せて、チベットの僧のような装束のダンサーが厳かに丸いランプを運ぶ。どうにも宗教臭い演出に若干の不安を覚えつつも、始まってしまえばなんだかんだで通常のライヴ。今回は肉眼でもメンバーの姿が充分な大きさで見える。よく見れば表情も何とか解る距離なのでスクリーンは最小限にし、生メンバーを見ることにする。三蔵法師みたいな衣装は、正直あんまり好きじゃないなあ。個人的目玉は天手力男。大好きな曲なんだけどライヴで聴くのは初めて。中盤の殴る振り付けをちゃんと見れたのが嬉しかったなぁ。

 結局、変に説教じみたナレーションにも最初は違和感を感じたけど、良く聴くと意外に当たり障りのない内容で極端に説教臭くなることは避けてる印象。中盤から気にならなくなってきた。最後の方一部苦笑したけど。

 パフォーマンス的には高城の成長がやたらに目について。直前に新幹線でQJ読んで、インタビューで言ってることが大人すぎてしかもしっかりしすぎて驚いていたんだけど、それがパフォーマンス面でも凄い出てるのね。歌とかダンスとかって言うより、見せ方のレベルが全然違ってきてる、っていう気がする。練習とかじゃなくて、なんかの切っ掛けによる意識で全然変わってくることあるじゃん。ああいう感じ。

後半の、タイツ地っぽい衣装に脚の所にぴらぴらしたのが付いた衣装(画像の衣装から頭部の装飾を除いたもの)が良かったね。あのぴらぴらの後ろから脚のラインが時折見えるのがたまらねえのだ。

 脚フェチ発言はさておき。

 宗教臭さを払拭したのが実は夏菜子で。3つめくらいの、菩薩っぽい衣装とメイクで出てきたとき、特にあーりんと杏果(ふくよか組)の「本当に菩薩っぽさ」が凄くて、コレは神々しくもみえるわな、と思ったのよ。
 ところが、夏菜子の歌ってるときの表情がもう神々しさのかけらもない普通の百田夏菜子さんその人以外の何者でもなく、馬鹿で元気で楽しくて必死な夏菜子を神格化するようなくだらないコトは、どう考えても出来ないよね、って思った。それで安心したんだな。このライヴは変な思想や世界観を押しつける物ではない、って思えた。

 新曲GOUNNについて触れると、天手力男+キミとセカイ+80’s歌謡曲的サビ+シタール、という印象。そんなコトもあってNARASAKI作品かとも思ったけど、どうなのだろう。そういえば全体の選曲もNARASAKI率高かった。まあ思った以上に「普通のポップス」ではあったよね。まあ次のシングル曲なんだから当然か。

 たとえ本編の宗教要素に不安が残っていても第二部というか、アンコール的位置づけのパートでのメンバーの極端なまでの馬鹿っぷりを見たら100%安心出来ることは間違いない。いや、こんなガキ共が馬鹿みたいに巫山戯てるのを見る為に岡山まで高い金出して来たのかと思うと。

 俺がももクロのライヴで涙を出したのは初めてなんじゃないだろうか。勿論、こいつらの馬鹿っぷりに爆笑してだ(一部では俺がライヴで号泣したというデマが流れているが……)。いちいち書いても仕方ないから省くけど、とにかく最初のMCから退場まで、歌ってない間は最低誰か一人がふざけ続けているのだ。人の自己紹介邪魔するわ、スカートめくるわ、下ネタかますわ……。ロクでもないことやらかすのが一番はやい玉井詩織が最も生きたのはここではなかったか。

 いや、とにかくヒドかった。ももクロ生で見るのは4回目だけど、こんな楽しいライヴは無かった。緊張と緩和のバランス、極端に見えて凄く良かったんじゃないかな。メンバーもリラックスしてたし、楽しそうだった。大箱はやっぱりプレッシャーも含め、こういうリラックス感は望めないんだろうね。

 ってなワケで、俺は今回この「コンサート」に非常に満足した。細かいところ言えばいくらでも言えるよ。歌は特にかなり雑な部分もあったし。でも、メンバーの楽しさがストレートに伝わってきたうえに、ちゃんと音楽を楽しめたのはとても大きかった。箱の音響はとてもいいとは言えなかったけど、西武ドームや日産スタジアムに比べたら100億倍いいよね。

 そのかわり、「俺はもう大箱のショーは楽しめないかも知れないな」と思ってしまったのは事実。音楽をないがしろにしたバラエティにはうんざりだし、あの音響はやっぱり音楽を聴く環境じゃないよね。
 旅費とかかかっちゃうけど、もうももクロはクノとかツアーだけ見る方が楽しいのかもなあ、と、少なくとも今時点では思っている。

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